9. シンボルテーブルの調査

 この章で説明されるコマンドは、あなたのプログラムに定義されているシンボル (変数名、関数名、そして型など) に関する情報を問い合わせるためのものです。 この情報は、GDB の `symbol-file' コマンドで読み込まれたシンボル テーブルにおいて見つかったものです; これは、あなたのプログラムテキストに本来備わっているものであり、 プログラムの実行によって変更はされません。
whatis exp
exp のデータ型を表示します。exp は実際には評価されず、 その中への (代入や関数コールのような) 副作用も起こりません。 “8.1 式”を参照して下さい。

whatis
変数履歴の最後の値である $ のデータ型を表示します。

info address symbol
symbol に関するデータがどこに格納されているのかを記述します。 レジスタ変数の場合、どのレジスタに保持されているのかを表示します。 レジスタ変数でないローカル変数の場合、このコマンドは変数が格納されている スタックフレームのオフセットを表示します。

`print &symbol' の場合、レジスタ変数では動作しないことに 注意して下さい。この場合、スタックのローカル変数は変数のカレントの インストラクションに対する正確なアドレスを表示します。

ptype typename
typename のデータ型に関する詳細を表示します。 typename とは、型の名前や、C言語のコードにある `struct 構造体-タグ'`union 共用体-タグ'、そして `enum 列挙型-タグ' といった形式です。

info sources
デバッギング情報にある、プログラム内の全てのソースファイル名を 表示します。

info functions
定義されている全ての関数の名称とデータ型を表示します。

info functions regexp
regexp にマッチする名称を持つ、定義されている全ての関数の名称と データ型を表示します。従って、`info fun step'`step' と いう名称を含む全ての関数を捜し出し; `info fun ^step'`step' という名称ではじまる全ての関数を 捜します。

info variables
関数の外に定義されている全ての変数の名称とデータ型を表示します。 (ローカル変数は含みません。)

info variables regexp
名称が regexp にマッチする、(ローカル変数を除外した) 全ての 変数を表示します。

info types
プログラムに定義されている、全てのデータ型を表示します。

info types regexp 名称が regexp にマッチする、プログラムに定義されている全ての データ型を表示します。

printsyms filename
デバッガの完全なシンボル情報を filename というファイルにダンプします。


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